本文へスキップします。

H1

Project Story

タイトル背景画像
コンテンツ

LED641

製品概要

高い捕虫性能を実現

彩都総合研究所の最先端の昆虫制御技術研究から生まれたLED捕虫器。
LEDの使用による省電力、長寿命光源を達成しただけでなく、エッジ効果、フリッカー(点滅)機能、誘引音波発生機能、専用強粘着シートという4つの機能で、従来品の1.2~3.5倍の捕虫性能を実現することに成功しました。

製品概要

最大の特徴は、最先端の昆虫制御技術「エッジ効果」

エッジ効果とは、昆虫が光源にまっすぐに向かうのではなく、2つの光の境目(エッジ)に集まりやすいという、昆虫の走光性研究から確認された現象です※。この技術を活用することで、従来よりも早く、効率的に昆虫を捕獲することができるようになりました。
※浜松医科大学 針山孝彦教授、石川県立大学 弘中満太郎准教授の研究

外部の研究者との交流から生まれるイノベーション創出

捕虫性能の高さと環境への優しさを兼ね備えた、新時代の光捕虫器

昆虫の走光性にはまだはっきりしないことが多く、私と弘中さんは10年ほど前にこれを徹底的に見直す研究を始めました。数多くの実験によって、昆虫は通常思われているように光にまっすぐ向かうのではなく、光源の縁(エッジ)に向かっていることが明らかに。この性質を活かせば捕虫効率の高い捕虫器が作れるのではないかと考え、私たちはさらに実験と研究を重ねました。そうして導き出した「エッジ効果」―波長の異なる2つの光によって作られたエッジに強く引き寄せられること―を、今回の新型捕虫器開発に活用していただいたのです。その仕組みもさることながら、特筆すべきは光源の明るさ。従来の光捕虫器よりかなり抑えられていますが捕虫効率が高いので、設置場所の昆虫はよく捕り、遠くの昆虫は引き寄せません。捕虫性能が高い上に、必要なものだけを捕るという環境への優しさ、化学物質を使わないクリーンさは、サステイナブル・ワールドを目指すことが求められている時代に最適の捕虫器だと思います。

針山 孝彦 教授 針山 孝彦 教授
浜松医科大学

事前環境を模した光が、昆虫にとって逃れられない魅力に

昆虫が光に向かう軌跡とその到達位置を多くの種類で調べると、昆虫は光源ではなく光源のエッジに向かっていることがわかり、さらにどんなエッジを好むのかも具体的になってきました。昆虫は空間の中で水平に配置されたエッジを好み、明と暗のコントラストによるエッジよりも、波長の違う2つの光によって作られるエッジのほうに強く引き寄せられるのです。そこで、数多くの色の組み合わせで調べてみると、波長が365nm(ナノメーター)の紫外線と、530nmの緑色の組み合わせがもっとも効果が高いことがわかりました。これは昆虫が自然の中で、青い空の下を植物の緑の葉を求めて飛ぶことに合致しているのではないかと思われます。したがって2色の配置は上が空の紫外線、下が葉の緑色でなければなりません。この「エッジ効果」は、いわば昆虫が好む自然環境を模したものなので、昆虫には逃れられない魅力があるのではないかと思います。まだまだ謎が多い昆虫の走光性。実際に本製品を使った皆様の使用感や性能に関するフィードバックをもとに、さらに研究を続けていきたいと思います。

弘中 満太郎 准教授 弘中 満太郎 准教授
石川県立大学

特別展「昆虫」でも展示

2018年に東京上野の国立科学博物館で開催された、特別展「昆虫」は、2m超の昆虫模型や世界中の昆虫の標本など、見どころいっぱいの展示で話題を呼びました。昆虫の性質を紹介するコーナーに、「走光性」を利用した製品として、ESCO LED641が紹介されました。